さりげなくニュース200912.27


 普天間基地移設問題が年を越すことになった。人間で言うと、我が国の青年期であった60年安保闘争、70年安保闘争に従事した青年達は、現在60歳、70歳になっている。片やオサマ・ビン・ラディンは、異教徒がサウジアラビアに駐屯したことが絶対に許せじと攻撃に打って出た。それも現代の超覇権国家アメリカに戦いを挑んだ。途中アメリカの方向性は性質を変容させることになった。テロの根っこを断つという名目でテロを支援しているらしいということでイラクに攻め入った。それはサウジアラビアを抜いて埋蔵量では世界一ではないかと見られている、イラクに対する石油支配に攻撃の主旨が変容していった。アメリカは現在イラクに軍隊を残してはいるもののイラクの政権はどっぷりと腐敗をその内にかかえながらも、独自の政権運営を行っている。
 
 アメリカは多大なる人的損害を出した割にはイラク攻撃での儲けの帳尻が、はたして合ったのだろうか。それというのも先頃、イラク政府は油田開発の入札を行ったがフセインーイラク政権を転覆させ占領したことに値するような石油利権の分配に米英企業が預かっていないという現実がある。多くを落札したのは中国、ロシアなどの新興諸国である。
 
 さて、アメリカの中東での支配力に翳りが出ているのだろうか。湾岸諸国のなかでイエメンが内戦状態である。これはアメリカの子飼いであるサウジアラビアとイランの代理戦争の様相を呈してきた。トルコを初め湾岸諸国はこぞってイランとの良好な関係を維持しようと努力を傾けている。EUの動きもイスラエルに批判的になってきている。新設の初代EU外務大臣のイスラエル批判はこれまで考えられない強烈なものであった。イスラエルの西岸と東エルサレム占領を不当だと宣言したのだ。また、イスラエルのリブニ元外相はイギリスで逮捕令状を発行され、バラク現国防相はオーストリアで逮捕令状を出される雲行きだ。こういう情勢をふまえてイランはイスラエルの原爆攻撃までをもヒズボラ、ハマスの絶好のイスラエル攻撃と見ている節がある。イラクまでもが親イランとなりつつあるとき、アメリカの出方が注目される。
 
 さて、話しを国内にもどす。アメリカにとって普天間基地移設問題など最重要課題からは程遠い観がある。我が国だけがフィーバーしている。そのフィーバーも的が完璧に外れている。アメリカの軍隊が日本に駐留している根拠法は日米安保条約であり、その具体的な根拠が日米地位協定である。日米安保条約はその10条に10年の有効期間を経過した後は1年前に予告することにより、一方的に廃棄できる旨を定めている。地位協定の第二条2項において、施設や区域の必要性を返還を目的として、たえず検討することに合意すると謳われている。我が国は正面から国民の世論を背景に日米同盟は以後必要ありませんと主張することも出来る。ただ、この基地が戦略的に手放せないならアメリカの「アメとムチ」の洗礼を浴びなければならない。それは対外工作機関によるスキャンダル暴露や暗殺も含まれることを覚悟しなければならない。直近のトラウマとしては、中国に傾斜しすぎ、また、対米従属戦略の不文律である独自の資源獲得開発に走らない、の禁を破った故田中首相は抹殺された。その子飼いである小沢一郎氏は中国に100名以上の議員団を引き連れて人的朝貢をなした。アメリカを侮ってはいけないという見本のようなものであった。正攻法ですすまないと危険が多すぎる。