さりげなくニュース2012.2.12


  イラン問題についてパネッタ米国防長官の発言が波紋を呼んでいる。イスラエルはこの春にイランを攻撃する.このことは、信じるに足りうる、という発言である。
 
  オバマ米大統領は、5日、NBCとのインタビューに応えて、イスラエルが、イランを攻撃する必要がある、との決定をなしたとは、思わないと発言している。
 
  再選を控えたオバマ氏の態度がどう変わっていくのか、今後の検証が必要である。
 
  アメリカの中東への侵略は、イランに関して、イスラエルの国家生存の視点が、ウエイト的に大きいのだろうか。あるいは、やはり、アングロアメリカという英米という視点からの中東侵略、と捉えるのが正鵠を得ているのかもしれない。
 
  中東への侵略はイランによって完結する。
中東はアングロアメリカにとって独立の政権であってはならず、つねにアングロアメリカのコントロール化にあらねばならない。その点ではサウジアラビアのような国は優等生でありえる。各国はこのようであらねばならない。アフガニスタンは、アングロアメリカの侵略により今ではカブールに地球上で最も破損された政権が残されることになった。結果はどうなったか。テロリズムの排除という美辞麗句をかかげた侵略は結果的にパキスタンへのテロの拡散を生むことになった。イラクへの侵略はイラク人の命が百万単位で失われた。アングロアメリカの、命の喪失が、数千人であるから、命の値段に大きな差のついた結果であった。また、米本土で画面を見ながらボタンを押すと無人飛行機が爆撃をなすという新たな戦争形態を見せつけもした。しかし何も驚くこともない。13世紀チンギスハンの志願兵からなる最強の「タマチ軍団」が、中央アジア、ウズベキスタンの古都でもあった、サマルカンドを攻め入ったときは、10万人都市には、草木の一本もなくなるほどの徹底振りであった。4,5年後この地を訪れたモンゴル人が見たものは、戦渦の恨みのかけらもない、明るい賑やかな都市の姿であった。一粒の精子と一粒の卵子があれば、都市はまた元通りに発展していく。中東は歴史的にタフそのものであった。
 
  かような中東に侵略を試みているアングロアメリカの仕上げはイラン革命以来、仲が完璧に良くないイランの退治である。
 
  主権を持つ国家を侵略するには、それ相応の世界に向けての美辞麗句を必要とする。イラクへの侵略に際しては、イラクが大量破壊兵器を所有しているからという理由づけがなされた。しかし、それは言いがかりもはなはだしい、でっち上げであることが、白日の下に明らかになった。アングロアメリカの威信が完璧なまでに失墜してしまった。今回のイランへの侵略の口実は、核兵器をもうじき所有するというものである。イラン側は、癌治療のためにとっても大切なものの所有であると主張する。
 
  リビアへのNATO軍の侵略は、戦利品の分け前という面が非常に濃厚であった。リビアという経済的に恵まれた国は、狙われるのも早かった。3万人の死者を数え、現在NATOによって据えつけられた政権により何千人もの囚人が拷問の中にある。
 
  シリアに関しては、5千人がアサドにより殺されようが、リビアのような甘味がないから、アングロアメリカは軍事的に乗り出しはしない。安保理で音頭をとって、非難決議をしようとはしたが、ロシアの拒否権で出来ずじまい。理念などというものは、プラクマティズム(実用的合理主義)の前に.、色あせた存在である、ということを見せ付けた。