さりげなくニュース2007年1/28

 
 中国はこの11日に弾道ミサイルで衛星を破壊することに成功した模様だ。これは高度約850キロを回る自国の古い気象衛星に衝突させたものだ。この兵器の開発はアメリカをも刺激し宇宙空間での新たな軍拡競争の始まりと危惧する声もあがっている。
 中国の政治的、軍事的強大化の方向はアメリカとの関係でどういう意味を持つのか興味のある視点だ。
 アメリカ経済は現在異常な事態にあるとは一般の認識である。現在経常収支赤字は8,000億ドルでGDPの6%を超えている。
我国の対中国(香港を含む)向け輸出シェアは2000年から2003年の3年間をみただけで35%も上昇していることが統計で示されている。この間日本のアメリカ向け輸出シェアは29.7%から24.9%と17%も減少している。我国の貿易黒字は90年代から一環して800億ドルから1200億ドルの間を推移している。このことはアメリカが中国からの輸入を増やせば増やすほど我国の中国への輸出が増えていると理解可能だ。それは中国の生産に日本からの資本財、中間財が必須であるためだと考えられる。その関係を日本企業の中国子会社が果たしていようが中国の地場産業がはたしていようが問題ではなく、日米中の貿易関係はこのような方向に動いているしこれからもその方向にあるとみられている。
 ここで気になるのはアメリカが我国になした為替管理での仕打ち85年のプラザ合意に行き当たる。ドル安への国際的協調関係により1ドル200円が2年もしないうちに153円まで切り下がり、日本側の思惑に反してアメリカはドル安の手を緩めなかった。その結果、生保などの機関投資家が保有するアメリカ国債を中心とするドル建て対外純資産はピーク時で29兆3000億の為替差損を発生させ、またバブルというおまけまで発生させたと言われている。アメリカは日本発世界恐慌の懸念寸前までその手を緩めなかった。今の中国はこの事実を学習していないはずはない。プラザ合意時の状況との決定的な違いは、中国が政治的、軍事的に我国とは比較にもならない強さを有していると指摘する向きがある。またユーロ圏の拡大にともなう二つの基軸通貨の並存の時代に突入していることがあげられる。この時代はかつてドルとポンドの共存した時代で戦争と革命の時代でもあったことを思い浮かべることができる。大変な時代にはいってきたようだ。基軸通貨としてのドルがどのようにおとなしくその地位を別の通貨に譲るのか、それとも一波乱あるのか。そのヒントとしては9.11事件の見方にある。覇権国家は力だけではもたないことを歴史は教えてくれている。みんなが納得できるレジティマシー(合法性)がないと古代ローマのように辺境でかかえた問題を力でねじふせようとして、かえって心臓部を破壊されて滅びる。イラク戦争から地球温暖化の京都議定書までやりたい放題のアメリカ。シカゴ学派の行きつく先の理念「一生の価値をどれだけ儲けたかで測ろう」というさもしい思想と揶揄する声もあり、それに追従するリーダーが我国でも増えつづけている、この現状を憂えている人もでてきた。